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実はVBTしています
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基本的にウェイトトレーニングは負荷=重量という考え方が一般的ですが、
このVBT(Velocity Based Training)は速度に基づいた最先端のトレーニング方法で、
従来であれば重量を増やしたり、回数を増やしたりすることでしか成果を見れなかったところを
都度挙上速度を測ってリアルタイムでトレーニング成果を見ていける優れたトレーニング方法です。
下の画像はうちでトレーニングをしているアメフト選手の学生のデッドリフトのデータです。
2023年1月の4セット目のデータ
2023年2月の4セット目のデータ
速度は筋力、スピードをターゲットにしているので目標速度0.8~0.5の幅で行いました。
VBTトレーニングは回数は決まっておらず速度が最低ラインを下回った時点で終了となります。
このアメフト選手でいうと0.5(=1秒間に0.5mすなわち50cm移動する速さ)を下回った時点で終了です。
1月の記録では7レップ目まで速度維持できましたが8レップ目は地面から上げることができず測定終了。
2月の記録では11レップまで速度維持し、12レップ目は挙上できたもののスピードが最低ラインを
下回ったのでそこで終了。
1か月の間に週1回私の施設で測定し、週2回は学校のジムで挙上スピードを意識したトレーニングを
行っていただきました。たった1ヵ月でこれだけ挙上スピードをあげ、回数を伸ばせました。
ベンチプレスも並行して行いましたが、使用重量65㎏で行ったのにもかかわらず、1RM90kgだったのががまさかの100kg越え。今までは80㎏で5回×5セットみたいなトレーニングで越えられなかった壁を65㎏で突破できるのがVBTの面白いところですね。実際私も80㎏で筋パワーのトレーニングを3ヵ月週3回で積みましたがベンチは普通に120㎏上がりました。それだけ速筋繊維をメインに使い倒すこのVBTは間違いなく最先端のトレーニング方法でしょう。実際にアメリカ、ヨーロッパのプロリーグで活躍するチームはケガの防止も兼ねてVBTを導入しています。
従来の重いものを限界まで上げる、こなすという非科学的なトレーニングでは体の負荷が強すぎて、効果を得るどころか故障につながってきます。その点VBTは速度が落ちた時点で終了、休憩になるのでフォームが崩れるまで行うことはまずありません。なので安全に効率よく鍛えることができるのですね。
今年甲子園優勝を果たした慶應義塾もVBTを導入したとか。この話は来月VBTのセミナーに行ってきますので詳しく講師の方に聞いて来ようと思います。
なんだか夢のようなトレーニング方法ですが誰でもすぐに導入できるわけではなく、当たり前ですが全力で動いてフォームが崩れないスキルが必要です。例えばデッドリフトで背中が丸まってしまったり、ベンチプレスで肘が開きすぎてしまったり、スクワットで膝が内に入ってしまったり、正しいフォームで行えないならこのトレーニングはできません。なのでこのアメフト選手も3ヵ月は地道に基礎トレをしてフォームを理解して行っていただきました。理解して行う、これ大事です。なんで背中が丸まるのか?なんで肘が開くのか?なんで膝が内に入るのか?そしてこれらを修正するにはどうすればいいのか?理解が必要です。
現在同じように野球部の学生さんにも基礎を積んでもらい、VBTを指導しております。
速度がもたらす恩恵はいかなるものなのか?また結果が出次第ちょくちょく綴っていこうと思います。